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深くため息をつくと、スマホを暗くして枕へ投げ捨てた。
ログインボーナスももらったし、このまま寝ようかと目を閉じて数分。枕を伝ってスマホのバイブを感じる。小刻みに数回揺れたスマホを手に取ると、啓太からのLINEが届いていた。
みてみて~!という文字の下には、今さっき見たばかりの白い軍服の写真。
「すご…!」
金色の紐の輪っかが何本も肩からぶら下がってたり、白かった襟と袖の所は微妙に黒と金の施しがされてたり…とにかくすごい。
あいつなんでこんなん作れるんだ?高校までは普通に生活してたはずだし、裁縫なんか趣味でも何でも無かったはずだし…不思議でならない。
『やばい』
『え?なんか変だった?』
『完成度がやばい』
『ああw これからボタン用の装飾も作る予定』
『ボタン用?』
『うん、紋章みたいなのついてるから。それも再現しようかと思って』
『出来るものなのか?』
『あおちゃんのためだからね!』
グっと親指をたてているうさぎのスタンプが続けて送られてくる。俺も似たようなスタンプを返してからLINEを落とした。
それからネットを開いて、啓太から教えてもらったタックのやり方サイトをスクロールする。生々しい写真と共に紹介されているやり方…。
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