こちらの世界

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葵は笑みを浮かべ [そうでした、説明していませんでしたね、こちらの世界には、見た目で年老いた人は、いないんですよ。] [え、どう言うことですか?] 練は、不思議そうな表情で葵に聞く。葵はそんな練をみつつ [こちらの世界では、見た目は三十歳ぐらいまでしか、年をとらないんです、若く見えても、老人は沢山いるんですよ。] [そうなんですか、体力も衰えないんですか?] 練はまた質問する。葵は首を横に振ると [そうではありません、体力は、年齢を重ねるとおちていきます。] そこまで話したところで、受け付けで名前をよばれた。 葵と練は受け付けへ行くと、新しい診察券をもらい、内科へ行くように言われる。練と葵はエレベーターへ乗ると、二階の内科へと向かった、内科の受け付けの前へ行くと、若い女性の看護師がいた。練は看護師に診察券を渡すと、近くのソファーへ、葵と並んで座った。 葵は練をみると [今日は、不思議な経験をすると思いますよ。] そう言ってクスッとわらった。練は (不思議な経験かあ、なにが起こるんだろう。) そう思いながら、呼ばれるのをまった。 [霧島 練さん] 看護師に名前をよばれた。葵は [それじゃあいってきてください、待ってますから。] そう言うと、バッグから本を取り出し、読みはじめた。     
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