2章 鍛冶屋と飯屋

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徳井「でもよ・・・、魔王を倒すのは誰にでも可能だろうけどよ。 裏ダンジョンが解放されるのって、 確か勇者の装備をした者が倒した場合じゃ無かったか?」 加治屋「あぁそうだ、高いレベルまで行けば特定の場所で勇者の素材が手に入り、 特定の町で加工を施せば装備もする事が出来る。 だが、それは幾らでも手に入る。 まぁ素材がある場所には強い魔物が存在するのが定石だが。」 徳井「・・・お前の言おうとしている事が何となくわかった。 つまり、魔王軍に引き抜きに遭った冒険者、 その中にもし勇者の装備している者がいた場合・・・。」 加治屋「・・・・・・・・・」 途端に静かになった店内、 その中で会話をしながらも黙々と加治屋が作業している音だけが静かに響いていた。 徳井「・・・まぁ、俺達がそんな事考えたってどうにもならないんだけどな・・・。」 加治屋「そうだな。それに勇者の装備をしたところで、魔王に確実に勝てる保証はない。 そこは力がものを言うこの世界だからな。」
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