3章 鍛冶屋と鉱石

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加治屋「えぇ、職業柄鉱石に携わる機会が多いもので・・・。 もしかしたら新しい鉱石が何か仕事のアイデアになるかもと・・・。」 調査員「そうでしたか。いやはや、見学者募集の案内を出したは良いものの、 この御時世鉱石にあまり興味を持たれない方が多い様で・・・。 実は言うと、あなた達が最初の見学希望者なんですよ。」 徳井「そうなんですか? 結構大々的に張られてたから注目されていたのかと・・・。」 調査員「いやぁ・・・、あれは失敗でした。 鉱石が見つかって舞い上がってしまってたんです・・・。」 そう言いながら調査員の男性は恥ずかしがりながらも、 どこか行って落ち込んでいる様にも見えた。 加治屋「・・・もしかして、ここの調査は皆あなたが?」 調査員「いえ、以前は数人のメンバーで調査を行っていたのですが、 何の進展も無い事が続き、1人、また1人と、 ここを離れて行ってしまいました・・・。今では私が残っているのみです。」 徳井「・・・時代と言うのは恐ろしいな。 例え別の世界に来たとしても趣味趣向が変わる訳じゃないし。」 加治屋「これも時代の流れか・・・。皮肉な事だな。」
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