発覚

3/6
21人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
友人とはもともと同期で、僕が今働いてる会社を一年ほど前に辞め、現在は動画配信者として生活している。 人気はそこそこらしく、少なくとも生活できるぐらいの収入を得ることはできているらしい。 僕もたまにドッキリに引っ掛けられたり遊び感覚で動画の手伝いをしたりもしてる。 だからこの急な呼び出しも何かの企画なのではないかと予想して、軽い気持ちで足を運んでいた。 友人の家に着き、インターホンを押すと友人が出てきて中に通された。 僕はまだ片付けられていないこたつに入り、友人の向かいに座っている。 「急に呼び出してごめんな。仕事だったのか?」 「7連勤を乗り越えて睡眠を楽しんでたよ」 少しの冗談と皮肉を込めて言った。 「7連勤?!忙しいんだな。」 「決算がなんとかって言ってた気もするが忘れたよ」 「というかまだあんな所で働いていたのか」 「まぁ今は職を失いたくもないからな」 「恵か?」 「まぁそうゆうことよ」 恵というのは僕の彼女だ。付き合ってそこそこにもなるので結婚も考えている。 だからこそ今は職を失いたくない。 僕がブラック企業というきつい環境ですら働いているのは恵と一緒になりたいからだ。 「その恵のことなんだ」 友人は真剣な声で言った。 「恵がどうした?」 「はっきりと言うと、恵が浮気をしていることが発覚した」 「 まさか」 「順を追って説明する。それから信じるか信じないか決めてくれ」
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!