【怖い商店街の話】 とある商店街の話

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アライは奇病で全身が薬品で爛れた様に赤くなり、痒みを伴った。 痒くて掻きむしっている間に、体のあちこちで出血をし、その場所がさらに腫れ上がった。 終いには赤く大きなコブのようになり、その一つが破裂した途端、全身の血が一斉に流れ出し失血死した。 そして、アライの叔父もまた、交通事故で亡くなったらしい。 フルイチは奇病により、肌が蝋のようにツルツルとなり、口からは蝋を吹き出した。 ある寒い日に、暖炉の前でフルイチが椅子にもたれていると、暖炉の熱でフルイチの体が溶けていき、最後には何もなくなってしまった。 唯一残ったのは、フルイチが着ていた服と床に広がる大量の蝋だけだった。 クニマツは大通りを歩いている最中にトラックに轢かれた。 それは一台だけに留まらず、大型トラックや乗用車を含め計四台に轢かれていき、亡骸は原形を留めていなかった。
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