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「部長これ本当なんですか!」
「あぁ確かな筋からの情報だ。間違いない」
その日我ら浜竹中央高校新聞同好会は一大スクープを入手した。それはこの浜高のマドンナ吉野麗華に彼氏がいるとゆう事だ
「部長、この事をいち早く記事にして校内新聞に貼り出しましょう」
「まぁ待ちたまえよ翔太君。これは校内を大きく揺るがしかねない案件だ。慎重にいかなければ」
「そんな悠長に構えてたら奴らにもってかれちゃいますよ」
奴らとゆうのは浜高新聞部の事だ。この浜竹中央高校には二つの新聞がある。一つは僕と部長の二人が在籍する新聞同好会が作っている浜スポ。もう一つは部員数も多く取り扱うネタが豊富で面白い正規の新聞部が作っている週間浜高だ。この新聞部にはいつも出し抜かれている。だからこのネタで一発逆転できるチャンスなのだ
「そうだな、よし早速俺が構成を考える!翔太君は君は今から吉野麗華に突撃インタビューだ」
「ちょっと待ってくださいよ。インタビューはさすがに」
「大丈夫!それに吉野麗華は君と同じクラスじゃないか。これは部長命令だ」
部長が僕の両肩に手を置いて力強く叩いた
「分かりました」
部長命令と言われたらしょうがない。覇気のない言葉を残して部室とゆう名の理科室を出た
正直言ってインタビューは苦手だ。僕自身が内気な性格とゆうのもありうまく相手の情報を引き出せたりしないのだ。それに今からインタビューするのは僕なんかが喋るのはおこがましいマドンナだ。そんな事を思っていると教室に着いた。覗くと誰もいなかった。
「だよな。今放課後だしいるわけないか」
正直ほっとした。すると
「誰かさがしてるの?」
後ろから透き通るような声がした。振り向くとそこには吉野麗華が後手に天使の様な微笑みで僕に話しかけていた。その可愛さに数秒見惚れてしまった
「あ、あの吉野さんを探してて」
「あたし?なんかようじ?」
「ちょっと聞きたい事があって、吉野さんって、彼氏とかいるの?」
僕は自分の両手を握り勇気を振り絞って聞いてみた。
「彼氏はいるよ」
あまりにもあっけなく言うものだからこっちが驚いていると彼女はつづけて言った
「これ新聞とかにしないでね。もし新聞にしたらこの学校を敵にまわす事になるから」
吉野麗華がいつもの天使の様な笑顔でなく冷徹な笑みを浮かべて言った
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