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邦彦が事故に遭った状況はよくわからないが、八千代と仁保は交代で邦彦の額に冷たい布を当てたり、うわ掛けを直した。二人がついていれば、邦彦が回復するとでもいうように、ずっと邦彦のベッドのそばを離れなかった。
八千代は邦彦の無傷の方の頬に手のひらを当てた。頬がカサカサで、萌えるように熱い。
「また熱が高くなったみたいだわ」
八千代は心配になり、ナースコールを鳴らす。やって来た看護婦は表情を引き締め、医師が呼ばれた。
八千代と仁保は廊下に出されて、ひたすら待った。
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