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ひとり、2人と降りて行き、エレベーター内に目黒と翼だけが残った。
「さて、話を聞こうか、ソバカス」
目黒に視線を合わせられ、心臓が尋常じゃなく動きをし出す。
バクバクして唇が乾いてきたように感じる。
「えっと、い、いえ、私は別に話とかありません」
「じゃあ、なんで俺を見てたんだ?」
「そ、それは…」
答えられない。
チーム長の綺麗な横顔に見惚れていたなんて、そんなことは絶対に言えない。そんなこと言ったら、まるで私がチーム長を好きみたいに思われる。
好き?
私は、本気でチーム長を好きになってしまったんだろうか。
「それはですね」
「それは?」
目黒は、翼の方へ顔を近づけた。後ずさりする翼を追い詰めるように目黒が更に近づいてくる。
「早く答えろよ」
ついに、角へ追い詰められるようになり、壁に背中をつけた翼。翼の顔の両脇へ手をつき、目黒は翼の顔を覗き込んだ。
朝から、こんな状況は心臓に悪い。
目の前にいる目黒を見上げると、ヒゲの剃り残しなんかなくて、吹出物もなくつるんとした綺麗な肌にまず圧倒される。
何故、この人は女より綺麗な肌質なのだろう。
思わず見惚れていた翼は、手を伸ばし目黒の顔に触れていた。
なんて綺麗な肌だろう……
「!!」
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