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「絆関係は中央弓兵とし、陣形はサイドキル。技能設定は全てパッシブ。そうする事で十分な活躍に期待が持てるでしょう」
「ええー、この子を下げんの? 可愛いイラストだから気に入ってるんだけどなぁ」
「利を取るか否か、という天秤になります」
「ええっと、どうしようー。迷うなぁ」
「ねぇフォグルくん! ちょっと良いかな!」
マンツーマンの相談中に横やりが入り、スマホ青年は椅子から押し退けられた。
現れたのは同期の女子大生バイトである。
「フォグルくん、明後日の授業でレポート出すんだけどさ。それを手伝ってもらっても良いかな?」
「どうぞ。承ります」
「それで、ね。参考書が重くって家に置いてきたんだぁ。だからさ、今日のアルバイトが終わったら、私の家に来てほしいんだけど……」
露骨なお持ち帰り作戦である。
小柄な体型をフル活用した上目使い。
両者とも着席しているのにその技が成立するのは、彼女が必要以上に体を縮めているからだ。
どのようなシチュエーションであっても、己が最も可愛く映る仕草を研究済みである。
まさに恋愛モンスター。
基本的に『ノー』とは言わないフォグルには打ってつけの企みに思われたが、結果は周囲の予想に反したものとなった。
「申し訳ありません。仕事が終われば即刻帰宅する事にしていますので、お断りします」
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