第18話 資金の投入先

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いつの間にか前方は車が流れており、意図せず道路を封鎖する形となっている。 チッと舌打ちを鳴らし、再び急発進。 年代物の軽トラは、尻を叩かれた老馬のような悲鳴をあげて走り出した。 拠点に戻ると、ちょうど夕食時であった。 フォグルたちも身支度を整えてから食堂の列に並ぶ。 例によって怪人の方はスムーズであるが、フォグル側はやはり渋滞が起きていた。 この待機時間も慣れたものである。 「皆さん。お腹一杯食べられると良いですね」 せめて給料日くらいは贅沢を許してほしい。 そんな願いと希望を抱きつつ、自分の番が来るのを静かに待つ。 やがて窓口までやって来ると、今晩の食事を受け取ったのだが、思わず両目を疑ってしまった。 これには堪えきれずコックに質問を重ねた。 「すみません。他の料理はありますか?」 「ァア? んなもんねぇよ! 今日はそんだけだぁ!」 「今日の午前に少なくない額が振り込まれたはずです。資金難を理由に食事を絞るのは……」 「うっせぇ! 後がつかえてんだよ、早く退け!」 包丁で脅されるようにして追い出されてしまう。 彼のトレイには椎の実が2つ。 これだけである。 麦飯の1膳すら出されはしなかったのだ。 フォグルは列から外れると、奥に座る怪人席の方へと顔をむけた。 するとどうだろう。     
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