バレンタイン・ギブ アゲイン
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椅子にも座らず、箱を高い位置からぐるりと一周、何もないことを確かめてから蓋に手を伸ばす。 気持ち的には爆発物処理班だ。 バレンタイン当日に普通はしない種類のドキドキをしながら、蓋を開けた。 「え?」 身構えていた自分が恥ずかしいほど何も起きない。 ホッと胸をなでおろし、箱の中を覗き込む。 これはもう、チョコかと思ったら……
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