第26章  ヒナギクの禁忌

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    だからコレは、賭だった。いくら政務に多大な影響力を持つ公爵の家でも王さまを本気で動かそうと思えば容易くはない。  だから本当に賭だ。 「おいおい、なんだか壮大になってないか・・・話しが。」 「仕方がないと思うわ。」 「はあ?なんでだよ。」 「だって私は、王さまのもっとも近くに居る人の花嫁になりたいのだもの。王さまが味方して下さらなければほぼ勝ち目は、ないわ。  だから壮大にもなるわよね。」 「〝なるわよね〟って・・・全く、お前は。 (なんでわざわざ、面倒くさい所を選ぶんだ。)」 「退屈、しないでしょ?」 「っ?!!心読むんじゃねぇ!!」  兄が慌てている姿が可愛らしい。クスクスと褥の中で笑った。 「さぁ、そろそろ支度をしますわね。」 「ミエリア・・・〝愛してる〟。」   
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