第27章  降り注ぐアネモネ

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   「ッ゛!!?」  執事の前に立って瞳を見据えて言葉を掛けた。他に口出しは、させない。首を縦に動かすことしか許しはしない。  自分は、〝魔女だ〟。ソレで構わない。こんな自分を好いて懐へやって来たのだから今さら逃がす気など毛頭ない。 「頼むわね。」 「・・・はい、ミエリアさま。」  それは、もう自我の返事とは・・・言えなかったかも知れない。それでも構わない。今さら・・・・・・だから。 「ミエリアッ!!」 「あら、お義兄さま。どうかされまして?」  執事の手綱を締め直した所に義兄は、やって来た。 「緊急の閣議が開かれるらしい。」 「〝緊急〟・・・ですか?」 「そうだ。」 「まぁ・・・ (上奏が届いたのかしら。)」  なんとなく議題は、判った。 「仕掛けたのか?」   
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