郁江DEEP

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B「まさか、マジでいっているの、東君」 A「まあね。もっとも、トンカチくらいで何とかなる相手とは到底思えないけど」 B「ほんとうに、幻魔が、あたしを狙うって言うの?どうして」 A「だから、君がVIPだからだよ。VIP・・”幻魔の標的”」 B「東君が出す予定だった本の名前ね」 A「そうでもあるが・・」 B「でも、どうして、わたしなの?」 A「それは、あるいみ、君が”ほんとうの郁姫”に目覚めていないからではないかな。俺が、俺の超能力に目覚める前に、ただのアホウな高校生だったのと同じで」 B「”ほんとうの郁姫”って、なんか信じられないけど」 A「じゃあ、幻魔を信じろ。君が、それほどの”大物”だから、きゃつらも狙ってくるのだから」 B「でも・・」 A「デモも、ストもない」 B「そんな・・」 A「NYのプリンセスから、警告が入ったんだ」 B「プリンセスって、トランシルバニアのルーナ王女」 A「そうだ。できれば、このまま、何も知らない女の子で終わらせたほうが、幸せだろうと思っていたけど、やはり、幻魔はそれを許してくれないらしい」 B「それって・・」 A「ああ、召集だ」 B「それで・・」 A「ルーナも、君に会いたがっている」 B「でも・・」 A「デモもストもないといったはずだ。今から、NYに飛ぶ」 B「飛ぶって」 A「飛ぶのさ、文字通り・・空を」 B「そんな、わたし」 A「時間がない。俺は、前に東京とNYの間を、往復した。ロンドンとNYの間なら、それより圧倒的に近いから、楽勝だ」 B「え・・え、え~~~~」 その瞬間、郁江は丈とともに、ロンドンの空に、飛び上がった。幻魔大戦に参加するために。 そして、空には、満月
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