0人が本棚に入れています
本棚に追加
B「まさか、マジでいっているの、東君」
A「まあね。もっとも、トンカチくらいで何とかなる相手とは到底思えないけど」
B「ほんとうに、幻魔が、あたしを狙うって言うの?どうして」
A「だから、君がVIPだからだよ。VIP・・”幻魔の標的”」
B「東君が出す予定だった本の名前ね」
A「そうでもあるが・・」
B「でも、どうして、わたしなの?」
A「それは、あるいみ、君が”ほんとうの郁姫”に目覚めていないからではないかな。俺が、俺の超能力に目覚める前に、ただのアホウな高校生だったのと同じで」
B「”ほんとうの郁姫”って、なんか信じられないけど」
A「じゃあ、幻魔を信じろ。君が、それほどの”大物”だから、きゃつらも狙ってくるのだから」
B「でも・・」
A「デモも、ストもない」
B「そんな・・」
A「NYのプリンセスから、警告が入ったんだ」
B「プリンセスって、トランシルバニアのルーナ王女」
A「そうだ。できれば、このまま、何も知らない女の子で終わらせたほうが、幸せだろうと思っていたけど、やはり、幻魔はそれを許してくれないらしい」
B「それって・・」
A「ああ、召集だ」
B「それで・・」
A「ルーナも、君に会いたがっている」
B「でも・・」
A「デモもストもないといったはずだ。今から、NYに飛ぶ」
B「飛ぶって」
A「飛ぶのさ、文字通り・・空を」
B「そんな、わたし」
A「時間がない。俺は、前に東京とNYの間を、往復した。ロンドンとNYの間なら、それより圧倒的に近いから、楽勝だ」
B「え・・え、え~~~~」
その瞬間、郁江は丈とともに、ロンドンの空に、飛び上がった。幻魔大戦に参加するために。
そして、空には、満月
最初のコメントを投稿しよう!