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幼少期に抱いていた死に対する恐怖というものが以前よりもより明瞭な姿となって自身の脳に住み着いていることに。
きっと、それは思考と人格の成熟が理由だった。
けど、それは問題じゃあ無い。
以前よりも死の恐怖というものが圧力を増しているのだ。
もう、逃れられそうにはなかった。
いづれくるいつかの死。
人間は皆その恐怖と戦わなければならない。
戦わなければならない…のに、俺にはそんな力は無い。
死ぬのが怖い。
怖くて怖くてたまらない。
死の恐怖が怖い。
それは逃れられない恐怖で一生付きまとってくる。
背に存在感を感じるしの恐怖。
その恐怖をより強く感じるようになるにつれ、僕は生きた心地がしなくなっていった。
もう立ち向かえない。
怖くて怖くてたまらない。
死ぬのが怖い。
けど、その恐怖に立ち向かう力を持っていない。
でもやっぱり死ぬのが怖い。
その恐怖に恐れている。
次から次へと思考を重ね、俺がたどり着いたのは一つの結論だった。
ああ。そうか、死ぬのが怖いのも、その恐怖を感じるのも、全部全部生きているからこそなんだ。
だったら、死んでしまえばその恐怖を感じなくても済むようになるんだ。
死んでしまえば、もう死を感じなくても良くなるんだ。
なんとも簡単な話だったじゃ無いか。
よし、死んでしまおう。
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