自称平凡な男子高校生とそんな彼に告白をした幼馴染

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 こいつがこの家、というか俺の部屋にいることは小さいころに毎日のようにあり、慣れもあってか、この急展開についていけてる自分がいた。  凪――近衛凪(このえなぎ)は幼稚園からの付き合いだ。家も近かったし、それなりに遊んでいると、いつしか『親友』と呼べるまで仲良くなっていた。  小学校も同じということで登校も下校も休み時間も、部活も同じだったため、いつも隣にいた。休みの日も俺の部屋と凪の部屋のどっちかで遊んでいた。もちろん、公園という選択肢もあった。  だが、共通して言えることは俺の傍には凪がいたこと。  それが当たり前と思っていた時、中学に上がる前に凪は転校してしまった。  家の都合ということみたいだったが、当時の俺はとても悲しかったし、悔しかった。  引っ越し先も分からなかったから、新しい家に遊びに行くことがなかった。  今更だけど、母さんなら凪のお母さん(おばさん)の連絡先知ってたんじゃないか?  ――そっか、電話あったな! なんで思いつかなかったんだろッ!?  おっと、話を戻そう。  そんなこんなで三年ぶりに会う幼馴染は、立ち上がり、ひまわりのような笑顔で、 「僕も、アキと一緒の高校に行くからさっ!」  ほぉ…………は? 「す、スカートッ!? えっ!? 同じ高こ――――」  重要な情報が二つ同時に来ると、人間はフリーズするらしい。     
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