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自称平凡な男子高校生とそんな彼に告白をした幼馴染
「…………」
なん……だよ……? まだ、寝たり……ない。
微かに聞こえる声は、何言ってるのか分からない。
「………………」
うる……さい、な……静かにして、くれ……。
「…………――」
…………。
「――――――――て!」
「うる……さいっ」
寝ぼけながら、何か分からないものに対して文句を言い、寝返りを打とうと、
「…………?」
――打てなかった。何か体の上に乗っているような……。
うっすら開けた目に映るものは、人のような形をした影だった。
「おはよ~、どうどう? 僕に起こさせるの、どう!?」
そこには懐かしい顔と声があった。
「……なんで、凪がここに? っていうか、なんで俺の上に?」
三年ぶりの幼馴染の再会はこんな感じでいいのだろうか?
俺の不安をよそに、凪はニコニコと、
「起こすためだよ! 僕みたいな可愛い女の子に起こされたら、目覚めがいいんだろうね!」
「よくねえよ。つか、重てぇ」
冗談抜きでお腹が痛い……。どいてくれ!
凪はむぅと頬をわざとらしく膨らませたが、すぐに降りてくれた。
呼吸が荒かった俺は、咳ばらいを何回かして、息を整える。
「……それで、なんだ? どうしてここに?」
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