自称平凡な男子高校生とそんな彼に告白をした幼馴染

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「あ、アキ!? 大丈夫!?」  ああ、まったく大丈夫じゃない。  とりあえず、ここは冷静になって、一つ一つ確実に解決していこう。  まずは、 「どうして、スカート履いてるんだ? お前男だろ。――まさかッ、転校先の中学で変態になったのか!?」  今凪が着ている見覚えのあると思ったその制服は、俺が行く高校の制服だった。  なるほど。本当に俺が行く高校に行くんだな。偶然か?  小首をかしげる俺に、無視するように、というかに気にできないだろう。絶対に冷静じゃない凪は何処か惹かれるものがあった。 「違う違う!」  顔を真っ赤にした凪は、手を前に出して横に振った。 「違うって……なにが!?」  あんな純粋な凪は何処へってやつだよ! 三年でこんなに変わっちゃうものなのかよ!  確かに雰囲気も前とは違う気もするけど。  違和感を覚えながら、凪の話を聞くことにした。 「僕ね、実はね……」  …………。 「なんだよ、勿体振らずに言えよ」  正直、何言われるのか怖いが、好奇心が抑えきれない。  凪はスカートをぎゅっと抑えた。 「男じゃないんだよ!!」  ……………………。 「頭おかしくなったか?」 「ひどいっ! 予想してたけど、傷つく!」  急にどうした? ホントにこの三年で何があった!?  ついにおかしくなってしまった幼馴染。 「……あっ、あれか。体は男だけど、心は女~的なやつか。まさか、あれに目覚めたのか!?」  何度か聞いたことがある話だ。けど、それが凪だったとは……。     
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