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オッサンの忠告どおり、俺は、引越しをした。
新しい部屋で、荷物をほどきながら、思う。
俺が危ない目にあった時、いつもあのオッサンが助けてくれた。
そして、あのオッサンと一緒にいた父。
もしかしたら、父がいつも俺を見守ってくれていたから、オッサンが助けてくれたのではないだろうか。
玄関のインターホンが鳴る。
モニターには宅配業者の制服を着た男が映し出されていた。
新しい家具を注文していたので、それが届いたのだろう。
玄関を開けて荷物を受け取ると、家具とは思えないほどの小さなダンボールがひとつ。
伝表の送り主には、父の名前が明記されていた。
ダンボールを開けると、水色の包装紙できれいにラッピングされた小箱と、一枚のメッセージ付きカード。
「バレンタインデーが近いので、愛をこめて、チョコを作りました」
どうやら、この小箱は、父の手作りのチョコが入っているらしい。
どういうつもりだ。
気色悪い。
カードには、一枚の写真がついていた。
バーコード頭で、魅惑の脚を持つ、セーラ服のあのオッサンと、隣には、同じようにセーラ服を着た親父。
ふたりが肩を組んで笑っている。
「親父!?」
to be continued
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