バーコード刑事 2

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「動くな!!」 俺の叫びに声が重なった。 見知らぬ男が、俺達に銃を向けて立っていたのだ。 男は、皿を持ったままのオッサンを後ろから羽交い絞めにする。 オッサンの手からは皿が滑り落ち、床で粉々に砕け散った。 「動いたら、こいつを撃つ」 オッサンの首に銃口を当てる男。 俺は両手を挙げ 「何だよ、お前」 男を睨みつけた。 「昨日、盗んだデータを渡せ」 苦労して手に入れたデータだ。 今日、依頼人に手渡す予定で、うまくいけば多額の金が手に入る。 そう簡単に渡すわけにはいかなかった。 「何のことだ?」 「とぼけるな。お前が盗んだんだろ」 「知らねーな」 「こいつがどうなってもいいのか」 正直、オッサンはどうなってもいい。 しかし、この美しい脚の持ち主を失うわけにはいかない。 苦労して手に入れたデータと理想の美脚。 どちらが大事だと問われれば、やはり…… 「わかった。渡すから、そいつには手を出すな」 「渡してはいけません!」 オッサンの大声が響いた瞬間、羽交い絞めしていた男の身体がくるりと一回転し、宙に舞う。 背負い投げか。 宙に舞った男の身体を、長く美しい脚で蹴り上げるオッサン。 男は呻き声をあげ、その場に倒れた。
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