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僕とヴァレリアは大学に入学し、全学で行われた新入生歓迎パーティーに出席していた。
僕らが入学した大学は全学で新入生が3千人にも達する総合大学であったから、在校生も含めて、とんでもない数の学生や先生で会場が埋め尽くされていた。
僕は新たに学友となった仲間たちと楽しそうに談笑するヴァレリアを、遠くから眺めていた。この様子なら大丈夫そうだと、僕は安心したのだった。
屋外で行われたパーティは、やがて日が暮れるにつれ、満天の星空に包まれた。
「きれい……。」
いつの間にか僕のそばに来ていたヴァレリアがつぶやく。これほど澄み渡った空はずいぶん久しぶりだった。パーティー会場に来ていた地球環境学の教授が語ったところでは、これはタイタニア火山から噴き上げられた微粒子が大気中から消え去ったことにより、星の光が十分地上に届くようになったことによるとのことだった。
この国とヴァレリアを散々な目にあわせた、地球規模の寒冷化はようやく終わりを迎えようとしていた。
この国の最高峰、ナヴァル山の頂を覆う雪も、やがて融けるに違いない。
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