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「ハルがダメだったなんてことは絶対ないよ。だから落ち込まないで?」
「でも...」
「大丈夫。俺が四年間見てきて、そう思うんだから。ね?」
「うん...ありがとう...」
俺が俯いたままでいると、肩を抱いて肩に引き寄せてくれる。なんだかそうされると落ち着いて、視界がぼやけて...
「うぅ...ひっ...おれっ...おれっ、頑張ってたのにぃ...グス...」
「うん、知ってるよ。だから信頼してもらえるんだろ?」
「うんっ...ズビッ...りひとぉ...」
涙でぐちゃぐちゃになった顔を理仁の胸に埋めると、彼はそのまんま優しく抱き締めてくれた。
学生の頃から、酔ったら泣き上戸になる俺をこうやって嫌な顔1つせずあやしてくれるんだ。
俺にとって理仁はかっこよくて優しくて何でも出来るお兄ちゃんみたいな存在だ。
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