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「じゃあどうしてだったの!」
「春音サンがloveだからデス!!!」
「......え?」
「ハッ...Oh my god......」
つい......勢いで言ってしまった......
思わず目頭を押さえると、視界のすみに映った春音さんはどんどん紅くなって、リンゴのようになった。
「らっ...らぶって...す、すき?」
「......ハイ、スミマセン、突然...」
こんなに突然自分の想いを伝える気なんてなかったんだ...
すると春音さんは頭を抱え始めた。
「うぅ~...俺どうしよ...三角関係?四角関係?」
「そ、それはドウイウことですか?」
春音さんはチラッとこちらを見ると、オレにベッドに座るように促したので、春音さんと座った。
「お、俺、こないだの理仁って人にも好かれてるっぽくて......」
かぁっとまた顔をあからめて俯く。そんな姿は可愛いが他の男のことでそうなっているのはあまり嬉しくない。
「もう一人は?」
「......部長」
「......やっぱりデスカ」
思っていた通りだった。オレの教育係を解任されてから、嫌に部長のところばかり行くしずっと見ているとは思っていたが...
「好きなんデスか?」
「うっ...うん...だからアレックスの気持ちには......」
「無理です」
「えっ?」
申し訳なさそうにこちらを横目で見てくる彼の手を取り、甲にキスを落とす。
「オレ、自分がタニンのこと型にはめてそれにあったroutineで接してるって、春音サンに気付かされマシタ。ますます、惚れマシタ!!」
「そ、それは良いことかもしれないけど、それなら俺のことは尊敬するくらいでいいんじゃ......」
「ダメです!オレ、春音サンのこと、情報なんかに当てはめナイデ真正面から向き合ってイキタイ!好きにさせて、めちゃくちゃにシタイ...」
「えっ、ちょっと、最後の方なんて言った...?」
オレはワタワタとおののきはじめる春音さんの前に跪く。
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