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モテる男の悩み
玄関が閉まるのを確認して、春音はずるずると床にへたりこんだ。
「あ、アレックスも俺が好き...?どうしよー...」
このままへたりこんでてもしかたない、とリビングに引き返す。
「この前は理仁が実は俺のこと好きで...今日はアレックスまで俺のこと......」
キスされた手の甲をみて春音は悶えた。
「でも......すごいかっこよかった...」
(部長は、気遣いが出来てかっこよくて頼りになって...俺の努力を全部わかってくれてるって分かる。)
いつだって春音を気にかけてくれる彼に春音は心惹かれてしまったのだ。
理仁は本当にお兄ちゃんみたいだから、春音にとって恋愛対象にはなれなかった。
(けど、アレックスのあの行為が好きだからだったなんてわかっちゃったら、ちがう意味で意識出来ないわけないよ...)
出会ったときの頃からを思い出して、春音は顔を押さえて真っ赤になる。
「うぅっ、もうねるっ!!」
カラスの行水並みのスピードでお風呂に入り、明日の仕事に備えて春音は寝た。
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