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「あら?
クロちゃん知っていたの?」
「ゼルさんとリリアが話してたのを
見てたからねぇ」
「え? クロゲンさん
あのお部屋に居たんですか?」
(ぜんぜん気付かなかったわ)
もしかして、
ゼルラーデルとのあの
くすぐったくなるようなやり取りまで
見られていたのだろうか。
あの時の事を思い出して
頬を熱くするリリアに気づいたシーナが
眦を上げてキーッと悲鳴を漏らす。
「ちょっとあなた。
なに頬を赤らめているんですの!!」
声を裏返しながら
リリアに詰め寄るシーナと、
一瞬にして真っ青になるリリアの姿は
全く目に入っていないのか、
「あらあらまあまあそれは大変」
おっとりとお馴染みの台詞を口にした
にっこりと微笑みながら言葉を継いだ。
「シーナさん無理やりバングルを外すのは
やめておきましょう。
リリアさんの腕がもげてしまうわよ」
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