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けれど、
こんなに立派な浴場を維持するには
目が飛び出るほどの大金が必要だろうし、
脱衣室の備品の数々も高価そうな物ばかりだ。
(きっと、
あたしの身体に合う服がなかったんだわ。
……まさかアンナ様の夜着を
お借りするわけにもいかないし……)
そもそも、
いきなり訪ねてきた自分に合うサイズの
服や下着を用意するということ自体に無理がある。
あるだけありがたいことなのだ。
贅沢は言えない身のリリアは、
そう自分を納得させて脱衣室の扉を開けた。
「あらあら。まぁまぁ。お似合いだこと」
リリアの想いとは裏腹に、
アンナは何故だかとてもご満悦のようだ。
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