00.記憶

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  01. 冷たい風が皮膚を突き刺し吹き抜けていく。 白い息を一つ吐いてきつくマフラーを巻き付けた。 季節は3月。まだまだ東北の冬は寒い。 バイト終わりの夕方、ぼんやりと頭上を見上げれば、真っ赤に染まった空が映った。 今思えばそれは、これから起こる大惨事をにわかに暗示していたのかもしれなかった。
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