ドーン・オブ・リハビリテーション

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ドーン・オブ・リハビリテーション

手術前からリハビリを担当する先生とは会っていた。 理学療法士というのか? 詳しくは知らないので後日先生に聞いてみる。 ともかく先生は俺の体を入念に触ったり叩いたり刺したり冷やしたりして、体のどこが麻痺しているかを調べた。 基本的には下半身の麻痺、特に膝より下がほぼ感覚がないレベルで麻痺していた。 おまけに凄い痺れていて常に電気でも流れてんのかってレベルだ。 左脚は若干動くが右脚はピクリともせず、右脚が重症であることはすぐにわかった。 「手術後、リハビリ頑張りましょうね」 麻痺を調べ終えると先生はそう言って去っていった。 とはいえ、救急車で運ばれる前には割と普通に歩けていたわけで。 手術が終わって、痛みが取れればすぐに歩けるに違いない。 リハビリなんてしなくたって、麻酔が切れたらスイスイ歩いてやるさ! 手術前の俺は本気でそう思っていたのだ。
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