とある神社の、(自称)普通巫女

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ここは内陸地に位置する、N県にあるとある神社。 この神社は、普通とは少しだけ違う。 この少しというのは、ここに勤める巫女の基準で、実際はかなり違う。 むしろ、普通な部分が皆無・・・ 「さてと、今日も1日がんばったな・・・我ながら・・・」 ここに巫女さんは、Mさんと言う。 「伏せ字にしなくていいわよ。堂々と公開して」 いいの? 「うん、やましい事してないもん」 そう言う事なら、改めて・・・ 名前を、乃木花真彩(のきはなまや)という。 4月20日生まれのO型。 身長は158センチと、ほぼ日本人の平均身長。 体重は・・・ 「体重と3サイズは伏せて」 でも、公開していいと・・・ 「女の子にそんなこと訊くと、もてないぞ」 わがままだ・・・ 「何か言った?」 いえ、何も・・・ 年齢は、本人いわく、永遠の22歳だそうだ・・・ で、どこが普通とは(大きく)違うかというと・・・ この神社は、あの世とこの世の境目にある。 つまり、この真彩さんは、霊界への案内人なのだ。 「人を死神見たいに、言わないでくれる?」 いえ、そういう意味では・・・ 「とにかく、やり直し。わかった?」 へいへい 疲れる人だ・・・ 死者の魂をあの世へと導いてくれる、天使のような人なのだ。 「ようなじゃなくて、私は天使なの」 人間では、なかってのですか? 「人間よ。でも、私は天使そのものなの!」 どう言えばいいのだ? この人の相手は疲れる。 誰か、代わってくれ・・・ 「だめ、あなたがいいの、逃がさないわよ、絶対に」 この人、絶対に結婚出来ない。 「何か言った?」 真彩さんは、女性の中の女性です。 「よろしい。では、これから仕事だから、また説明よろしく」 たく・・・ そう、この巫女自体が普通じゃないのだ。 「何か言った?」 いえ、お仕事お疲れ様です。 こうして今日も、真彩さんは、忙しく過ごしているのであった。
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