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新世界2
1
僕の体はボロ雑巾のようにグニャグニャになって、それから痛みで意識を失った。それでその間に何度か目が覚めて、その度に目の前にエメドラちゃんがいた。エメドラちゃんはその時、僕の体に手を当てて何かをしていた。何度目かの覚醒の時にようやく目を覚ました僕はエメドラちゃんに聞いた。
「エメドラちゃん、何をしているの」
「あ、便器ちゃん気がついた? これはね、癒やしの力を使って傷を治しているんだよ。グリーンエメラルドドラゴンには癒やしの為の聖なる力が備わっているんだ」エメドラちゃんは僕に説明した。
「ええ、傷を治せるの!」僕は驚いて体を起こした。それから自分の手足をあちこち調べてみた。
「本当だ、傷がみんな治ってる。あんなにグニャグニャだった僕の手足が、真っ直ぐになってる。折り曲げても痛みもないよ。それにボロボロのグチャグチャだった皮膚も、ちゃんと再生していて血も出ていない。凄い、凄い力だね、グリーンエメラルドドラゴンの癒やしの力って!」
「えへへへ、そんなに褒めないでよ~恥ずかしいな~」エメドラちゃんは照れ笑いした。
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