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「ハムちゃんはいいんでチュよー。さあさあハムちゃん、おじいちゃんの膝の上に来なさい。一緒にガンバリ饅頭を食べようね」ハゲたネズミはハムちゃんと呼ばれたおかっぱ頭のネズミを抱き上げて自分の膝の上にのせた。
「はーいでチュー、おじいちゃんの膝の上でガンバリ饅頭食べるでチュー」とハムちゃんが言った。
「さあさあ皆さん、こちらが空きましたのでどうぞ座ってください。いま家内が御茶を入れておりますので」ハゲたネズミは僕たちに言った。
「それじゃあオレたちも御茶とガンバリ饅頭をご馳走になろうぜ。な、便器ちゃんグリドラちゃん。それにオレは海鮮時空ネズミの近くで実際に時計がズレるのか確認する実験をするぜ」そういってブリカスちゃんはポケットから丸い懐中時計を取り出してちゃぶ台の席に着いた。僕とエメドラちゃんも後について席に着いた。
僕たちの横にはまだ一言も話していない中くらいの頭にリボンを付けたネズミがいて、一人で本を読んでいた。リボンのネズミは本から顔を上げると言った。
「あなたたちズルンズね。わたしズルンズって実物を見るの初めよ。ユックリしていってね」
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