平川愛梨 一

5/7
前へ
/53ページ
次へ
私からの告白を断った後、みんな美里の名前を出すのだ。気を遣って違う話題を出したとかじゃなく、前から聞きたがっていた様子で。 今回もそうだった。何度も謝る私に、多田君は「いいって。あー…でも告白の返事はナシで。ゴメンな」と逆に申し訳なさそうにした後、こう聞いてきたのだ。 「ところでさあ、田中美里の好きなタイプってどんな奴?俺、ああいうのタイプなんだよね。いじってない可愛い子っていうか、清楚っていうかさ…」 どいつも、こいつも。目の前が真っ暗になった。
/53ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加