平川愛梨 一

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お昼になると美里の方から声をかけてきた。そして語られたのは衝撃の真相だった。 昨日の件に限らず、今までリサーチを頼まれる度真逆の事を言ってきた事。友達の振りをしながらずっと騙していた事。  再び湧く怒りを抑え、仲直りするために用意していた文句をなんとか絞り出すと、美里は一安心したように今まで通り振る舞い始めた。  阿部君の好みを聞いてせっせと髪をのばしていた頃、加藤君の好みを聞いてたくさんある日焼け止めの中からどれを買おうか悩んでいた頃の事が脳内を駆け巡り、お腹の底の方で何かが弾けた。
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