田中美里 二

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帰宅してすぐ自分の部屋に入り鞄を適当な位置に置くと、あたしはベッドに倒れ込んでため息をついた。 「はあ~…」  愛梨は優しくていい子だ。だけど会った時からずっと、あたしは愛梨に劣等感と嫉妬心を抱いていた。 色白の肌にさらさらの髪、二重瞼の大きなタレ目。はにかむように笑ったり大袈裟に驚いたりといった仕草がいちいち似合う、雰囲気も見た目も可愛い子。
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