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弐之匣 第二十五話 ある宗教と友人 其之四
前回までのあらすじですが…。
友人の家に遊びに行くと、友人の母が変な宗教にハマっていて、それが近所の女性に誘われて始めた宗教だったようです。
友人の父のうつ病、妹の非行、友人の喘息が治ったのは全て、その宗教のおかげだと友人の母親は本気で言ってました。
その後、友人は母親にその宗教を本気で辞めさせたいと思い、色々と相談を受けました。
「俺は呪いをかけられている気がする」
と本気で悩んでいました。
友人の体調はどんどん悪くなっていったのです…。
私は友人Fに相談しました。
Fはその友人に、
「自分の中でどこかその宗教を信じている部分があるはず。まずそれを何とかしろ」
としきりに言ってました。
友人とFを引き合わせた日に、友人から電話をもらいました。
家を出て一人で住むと言ってました。
その後、連絡も無かったので、うまくやっているのだろうと思っていましたが、他の友人から話を聞くと、その友人は自宅で首を吊って自殺したと言うのです。
私はその日途方に暮れたのを覚えています。
Fにも連絡しました。
そこで、
「そうだと思った…。あまり長くない気はしてた」
そう言いました。
そして、
「その子の家に連れてってくれないかな。このままだと自殺者だらけになってしまうから…」
そう言うのです。
私はその友人の自宅に連絡し、線香をあげさせて欲しいと伝え、次の日曜日に行く事にしました…。
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