弐之匣 第二十五話 ある宗教と友人 其之四

4/9
前へ
/286ページ
次へ
何のための宗教なのか…。 本末転倒だ…。 「お母さん。お母さんには見えるんとちゃいますか…。○○君」 突然Fはそう言いだしました。 友人の母の顔とFの顔を私は交互に見ました。 「え…」 友人の母は少し慌てていました。 するとそこに友人の父が帰宅しました。 ホームセンターか何かに買いものに行っていたようで、リビングから見える庭にレンガを大量に下ろしてました。 友人の母は、庭へ行き友人の父を呼んでいました。 すぐに友人の父もリビングへ来ました。 「ありがとう。来ていただいて…」 その日何度この言葉を言われたかわからない程、友人の父にはそう言われました。 友人の父は汗を拭きながら、冷たいお茶を飲んで、ゆっくりと話し出しました。
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加