弐之匣 第一話 足跡の無いカップル

2/13
前へ
/286ページ
次へ
昔、温泉に友人たちと一緒に行った時の話です。 これもとある北陸の温泉。 一人の友人が結婚する事になり、 「最後に男だけで、ゆっくり飲みたいなー」 という話から、 「じゃあ温泉でも行ってゆっくり一晩飲もうか…」 と話は発展し、旅行会社に勤める友人が一週間で手配したのでした。 土曜日の朝、駅前で集合し、一人の友人が買ったばかりの車で、北陸へ走る事になりました。 その友人はスノーボードを始めたので、車を買い換えて雪道はお手の物でした。 その温泉街についたのは十五時くらいだったと思います。 その年も寒く、既に温泉街も雪が積もっていました。 「なんか風情あるなー」 そんな事を言いながら、温泉旅館に到着。 男五人だけの温泉旅行。 今考えるとかなり気持ち悪い旅行ですねー…。
/286ページ

最初のコメントを投稿しよう!

43人が本棚に入れています
本棚に追加