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男2は机に向かって座っている。男2は伏せている。
男1「はい、はい、失礼しましたー!あ、まきちゃーん、明日の合コン楽しみだねー。えー?かっこいい男子揃えてって?おいおい、俺一人いれば充分だろ?え?あー嘘嘘、ちゃんと野球部キャプテン誘ったって。てかさー、女の子だって可愛い子揃えてくれたー?…あー…いいねー…アムールトラ?あー、はいはい、アムールねーいや、それなら青い鳥の方が…いや、それは言い過ぎでしょー。うーん、アムール貝かなー。…そうそう、ポルトガル。うん、まぁ楽しみにしてるよ、じゃあねー。イヤー悪い、面談長引いちゃった。あのジジィ」
男1が入ってくる。
男2「お前、明らかに合コンの話していたろ」
男1「なぜそれを」
男2「聞こえていたんだよ、全部……なんだ、アムールトラって」
男1「好きなタイプ、好きなタイプ」
男2「嘘つくな、絶対違うだろ」
男1「そんなことより、進路決まった?」
男2「そんなことでは済まないだろ」
男1「まだ決めてねぇのか」
男2「お前は決めたのか?」
男1「まあなー。てか、お前の学力なら選び放題だろ」
男2「多すぎて、どこがいいのかわかんねぇ」
男1「かーっこいいー。俺みたいにもうここしか行けるとこない、じゃないもんなー」
男2「…もう、全部受けるしかないのかな」
男1「お前、それで全部受かったらどうすんの」
男2「…そのとき悩む」
男1「結局じゃん」
男2「うるせぇなー」
男1「つーか、ずっと座って待っていたの?」
男2「たまにゲームしていたけど」
男1「少しは、体を動かせよー。固まるぞ」
男2「そんな困んねぇかな」
男1「よし、ちょっと待っていろ」
男2「ん?おい、ちょっと待て、え、投げんな!」
男1は男2に袖からボールを投げる。
男1「レシーブ、レシーブ」
男2「無理だわ!つーか、部活終わったのになんでボール持ってきているんだよ」
男1「…部室からちょっとパクッてきた」
男2「返して来い」
男1「たまーにやりたくなるんだよ」
男2「あっそ」
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