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…まあ、僕の事ではないんだけど。
「…ありがとう。実は、俺もずっと前から好きで…。」
そう言いながら、チョコを受け取る彼。
見たくないのに、見てしまう。
今の僕の立場は…その様子を傍から眺めている、野次馬。
その中でたった一人、黄色い悲鳴をあげて喜ばずに、あんぐりとだらしなく口を開けている人物。
いや、別に傷ついてはないんだよ。
冬の風は冷たすぎて、僕は震えながら帰り支度を始めた。
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