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会社の組織体制としては、産休や育休が取り難いということはないし、
それら取得がキャリアに傷をつけるというようなこともない。
しかしプライベートでは、今のままでは、子育てはいささか非現実的。
そして、それを無理やり現実にしようとすれば、大祐の負担が大きくなるのは目に見えている。
でも、欲張りすぎは失敗の素よね。
確かに、これまで色々なものを捨ててまで選び続け、積み上げてきた
キャリアは捨て難い。
それに今の部署を離れれば、これまで積んだキャリアはほぼご破算となり、
役職も名ばかりとなる可能性だって低くはない。
しかし、せっかく縁に恵まれ結婚するならば、大祐と家族を育みたい。
そして、家族の自分と社会人の自分を両立させる道は一つしかないように
思う。
だから真友子は、密かに今度のプロジェクトが終了した時点で、配置換えを
希望しようと真剣に考え始めていた。
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