21 幸せは涙と共に

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お昼を前に始まった挙式は、家族と極親しい友人のみで小ぢんまりと 行われた。 そして、その後の披露宴には互いの職場の人たちも迎えて、オーソドックスな宴が進む。 それぞれの上司からの祝辞から、友人たちのちょっとした余興。 ケーキカットでは、お約束の撮影タイム。 そして、いよいよそんな宴も終わろうかという頃。 最後に、新郎新婦を代表し花婿から来賓の方々への感謝を述べる時、 それは起こった。 「本日は、お忙しい中わたくし共の結婚のお披露目にご列席くださり、 誠にありがとうございました」 静かに始まった大祐の感謝のスピーチは、声が震えるようなこともなく順調に始まった。 そして両親、家族への感謝、友人への感謝、仕事関係者への感謝に続き、 未来の抱負へと移っていく。
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