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決意
次に目を開けると俺は『海』になっていた。そして、女性として生まれ変わったあいつに出会った。
最初はあいつの成長を一番近くで見ることができるだけで満足だった。彼女と話しているだけで心が満たされた。でも次第に、ヒトだった時に抱えていた感情が抑えきれなくなってきた。そんな矢先だった、彼女が結婚することになったのは。彼女が幸せならそれでもいいと思っていた。でも、もし、あいつが『昔』から俺と同じ気持ちだったなら…
「我慢することなど、もう何もないじゃないか。」
その日の海はいつも以上に波立っていた。
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