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高校を卒業し実家を出るまでは、卑屈な考えと自分の身を守ることの要領良さしかなかった
どうせ自分なんか幸せになれない
自分を理解する人なんていない
受け入れてくれる人なんていない
でも家出同然で住み着いたこの中央区で出会った人たちは、自分がどんな姿を晒そうと避けることも嫌うこともしないし、お世辞や上辺だけの言葉も並べない
その心地よさに性悪さを隠さなくなった頃、彼と出会った
正確には2度目の出会いとなる
1度目は、この街に来た日だった
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