104人が本棚に入れています
本棚に追加
「葉桜は大変だよな
お父さんがお母さんになるんだから」
珍しく声を上げてまで笑う幹に抱きついた椿は
さらに囁いた
「いつかそんな日が来たら、ちゃんと黙ってついてくよ。待ってる」
「ありがとう、椿さん
大好き」
「ん」
ーー思い描く未来予想図に邪魔者はいなかった
その日を迎えるために、自分が彼を支えられるオトナになって、経済的にも安定してなきゃ
って、そんな現実的なことばかり考えていた
今ある幸せのままに、未来へと紡いでいくだけだと……
そう思っていた
最初のコメントを投稿しよう!