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「その後アイスキャンディーのようにバーをさして冷凍庫に入れて一日かけて凍らせるだけです。いかがでしたか?」
「これが溶けないアイスの理由か……どうりでシャーベットみたいだったからびっくりしたよ」
「解決できましたか? それにしてもこういうことに興味を持つとは思いませんでした」
「なんか、懐かしい味がしてな……」
幸太郎はアイスを見つめて、昔に思いを馳せる。
「いい思い出でしたか?」
「まあな。昔ケガしたときに、おばあちゃんがくれたアイスに似ていてさ。よく食べたよ。ありがとう」
「なんか年寄りくさいですよ」
「うるさい」
俺は顔を横にそむけた。
「でも、お役に立ててよかったです」
幸太郎の姿を見て、千和は笑った。
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