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この学校の屋上から飛び降りて死ぬことを。
偽の家族とわかった以上、あの人たちは何らかの手でわたしのこれからの人生を潰してくる。それは死んだと同じこと。だったら無理して生きなくてもいいんじゃないかと考えた。友達と会えなくなるのは寂しいけどまあいいかと思った。何より天国で本物の家族と会えるし、遺書を残せばあとできた警察などが見つけてくれてあいつらを捕まえてくれる、と。
私は音楽室にあった紙と鉛筆を見つけて遺書を書いて屋上に向かった。
わたしは遺書を手でしっかりと握りしめて屋上の手すりの近くにいき、遺書と靴を置いた。
屋上からは綺麗な満月がわたしを照らしてくれていた。自然と片目から涙が出ていた。
ああ、わたしの人生、散々だったな。
わたしは手すりに登り、そして…………飛び降りた………
さようなら、私の世界。
もう二度と私に光を照らさないで..........
次の日、男と女は警察に捕まっていた。
わたしは色々と事情を問われたりなど取引先などの話し合いで解放されたのはそのまた次の日の夕方だった。
こういう風に過ごした、つまりわたしは生きているっていうことだ。
どうして生きているか。それは………
(さようなら、わたしの人生……)
わたしはとうとうちゅに浮いて飛び降りようとした。
と思ったら強い手で腕を掴まれた!
(まさかもう追いついて……!!!)
あいつらがきた。まさにそう思って後ろを向いた。
そしたらそこにいたのは何と幼馴染の松浦隼人だった。
「馬鹿野郎!何してんだよ!」
「隼人!何で………」
「散歩してたらおまえをみっけて……とりあえず降りろ」
「どうしてこんなことしたんだよ」
私は彼に全てを話した。そしたら彼はこう言った。
「そうか、辛かったな。警察を呼んでおいたからもう大丈夫だ。安心しろ」
その優しい言葉を聞いたら一気に我慢が解放された感じで涙が溢れ出した。
私はたくさん隼人に頭を撫でてもらいながら隼人の腕の中で泣いた。
結局私は隼人のうちに引き取られることになった。
別に寂しくなかった。逆に嬉しくてこれからの生活にワクワクしている。
「スミレー!!!行くぞ!」
「うん!」
さあ、新しいスタートだ。ようこそ、私の新しい居場所!
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