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「茜、決まった?」
どのくらい経ったのだろう。
ひとつの手帳を手にして、歩いてると竜くんに声をかけられた。
竜くんの手にはここのお店の袋があったので、何か本をみつけて買ったのだろう。
「うん。竜くんの好みに合いそうなやつ」
あたしは、手に持っていた手帳を顔の前に出す。
「さすがじゃん。茜、俺のこと分かってるな」
ニッコリと笑って、あたしの頭を撫でる。
「へへ。竜くんのこと思い浮かべながら選んだんだ」
「俺もさ、茜にプレゼント買ったんだよね。だから、交換しない?」
さっきから持っている袋を掲げる。
「え?そうだったの?」
「うん。いや、かな?」
「ううん!あたしも買ってくる!」
きっとあれだ。
今日はプレゼントを贈り合う日かなにかなんだ。
竜くんの豆知識である〇〇の日。
もういちいち驚かなくなったし、行動でだいたいね予測できるようになった。
そのくらい、あたしたちの一緒にいる時間が長くなってきたってこと。
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