朝はトーストで始まる

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「ほら、二人とも早く朝ごはん食べてよ!」 「「はーい。」」 旦那も息子もとてもマイペースだ。 朝の弱い私より朝が弱くて、参ってしまいそうにもなる。 でも自分だけじゃない、"誰かのために頑張る"ということは 時にびっくりするほど自分の眠っていた力を呼び覚ましてくれるものにもなる。 「お、今日も弁当美味そう。」 ほら、こうやって私の"武装"がまた強くなっていく声がする。 ただ"トーストを焼く"という私のルーティーンは "愛しい人たちの1日の活力を生み出す"というルーティーンに変わった。 それはあたりまえのことなのかもしれないけど、 奇跡のように尊くて、愛おしいものだ。 今日もそんな愛おしい日常を背中で感じながら トースターを開けると、 トーストに乗せたチーズがとてもおいしそうに溶けていた。
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